ヒトミルクオリゴ糖について

20世紀初めの小児科医たちは、人間の母乳に従来知られていなかった複合糖類が含まれていることを発見しました。今はヒトミルクオリゴ糖として知られているものです。その発見のきっかけは、母乳で育てられた子供たちの著しく低い死亡率でした。1900年代の初期には、平均的に新生児100人中15〜20人の子供が一才未満で亡くなっていました。その時に、母乳で育てられなかった幼児の死亡率は、母乳で育った幼児の死亡率より7倍も高かったのです。

こうして、これらの特定ヒトミルクオリゴ糖が、幼児の健康と成長において最も重要であることが認知されました。それ以来、科学者たちは人間特有の150以上の異なるヒトミルクオリゴ糖の構造を見つけ、その糖類の特性を調べてきました。特にここ数十年、ヒトミルクオリゴ糖の健康効果を表す広範囲にわたる臨床研究が発表されてきました。これらの研究は、ヒトミルクオリゴ糖のプレバイオティクス(腸内細菌の餌)的な特徴が、人間の腸内細菌の成長に明らかに影響することを示唆しています。さらに、これらの糖類はウィルス性及び細菌性感染症のリスクを減らし、脳の発達及び機能のための重要な栄養分であることが判明しました。

ヒトミルクオリゴ糖のユニークな機能に関するパイオニア的な洞察にもかかわらず、これらの特別な糖類は、その高度な複合構造と自然における限られた発生のせいで、最近までは大量に得ることは出来ませんでした。この理由から、このユニークなオリゴ糖を過去においては食品の成分として利用することはありませんでした。